放射線量 2011 3 27

書名 最新 ヒトの遺伝の基本と仕組み
著者 賀藤 一示ほか  秀和システム

 この本は、数年前にも紹介しましたが、
放射線量についても記述がありますので、
もう一度、取り上げます。
153ページ「自然放射線は浴びても大丈夫?」から

「急性放射線障害が発生する線量」
途中、省略
3Sv 発熱・感染・出血・脱毛・子宮が不妊になる
2Sv 倦怠・疲労感、白血球数低下、睾丸が不妊になる
1Sv 吐き気などの「放射線病」
250mSv 胎児の奇形発生(妊娠14日〜18日)
〜20mSv これ以下の被爆では放射線障害の臨床的知見はない

「低線量放射線」
50mSv 原子力施設で働く人たちへの規準(年間)
10mSv ガラパリ(ブラジル)の人が年間に受ける自然の放射線量
0.6mSv 1回の胃のX線診断で受ける量

「自然放射線」
4.4mSv (医療検診も含めて)日本人が1年間に受ける平均の放射線量
2.4mSv 日本人が1年間に自然から受ける平均の放射線量
1.0mSv 原子力施設の公衆への規準(年間)
0.2mSv 成田・ニューヨーク間の片道飛行で宇宙線から浴びる量

(注意)
 ここで注意が必要なことは、理科が苦手な人は、
数値や単位を読まないで、文章だけ読んでパニックになってしまうことです。
(これが理科が苦手となる原因です)
1Sv=1000mSv Sv(シーベルト) mSv(ミリシーベルト)

 さて、私たち人類は、太古の昔から放射線をかいくぐって生き延びてきました。
そのため、人類のDNAには、損傷を前提とした修復機構が備わっています。
それは、この本の中で「DNAの損傷は、ほとんどが元に戻される」に詳しく書いてあります。
また、放射線や紫外線を大量に浴びてDNAが大きく損傷した場合についても、
細胞には、緊急避難的な機構が備わっています。
「人類の歴史は、放射線とともにある」と言っても過言ではないでしょう。















































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